M&Aなら会計事務所型M&AアドバイザーA-MASへ

A-MAS

お問い合わせ

0120-697-610

受付時間 9:00-17:00 (土日祝日除く)

秘密
厳守

相談
無料

M&A動向とレポート

M&A動向とレポート詳細

後継計画不足が小規模タイヤ小売り店の再編促す可能性

 成長が見込める地域は東南アジア
 Monro Muffler Brake と Mavis Discount Tire は統合継続の方向
 国際的なメーカーが流通分野でクロスボーダー買収を視野

伝統的なタイヤ販売会社は2017年も小規模なタイヤ小売り店のロールアップ買収を継
続するとみられる。HT Capital Advisors でマネージング・ディレクターをつとめるスティーブン・ラスボーン(Steven Rathbone)氏とあるセクター・アドバイザーが語った。
数十年前に小売り事業に乗り出した多くのベビーブーム世代が定年を迎えようとしている
が、これらのオーナーの全てが後継計画を持っているわけではなく、今まさに売却に理想的な時期となっている、とラスボーン氏は付け加えた。
具体的なターゲットについて問うと、このアドバイザーは Modern Tire Dealer が最近まとめた独立系タイヤ業者 — つまり、メーカーから独立して事業展開している業者 - 上位100社リストで11位から90位までにランクインした「ほとんどの業者」が該当するかもしれないと答えた。
上位10社に入らなかった企業の大半は、もともと規模が小さく地域的に集中しており、規模からして「もってのほか」だと付け加えた。この範疇にある家族経営企業の中に、マサチューセッツの Sullivan Tire & Auto Service とアトランタの Kauffman Tire がいる。
ラスボーン氏は繁栄している地域として、力強い人口の伸びを理由に一般的にはアメリカ
東南部だと述べた。この地域では再編が続く可能性が高いという。
M&A に拍をかけるもうひとつの要因は、 グリーンフィールド運営に着手するよりも企業
を買収するほうがメリットが大きいことにある、とラスボーン氏と同アドバイザーは意見を一致させた。ラスボーン氏は、施設新設の裏にある不動産コストは特に規制やその他地方自治体のコンプライアンスが影響する都心部の足かせになると話す。
この領域で活発に動き続けるとみられる買い手グループとして2人が名前を挙げたのは、
ニューヨーク州ロチェスターの Monro Muffler Brake(NASDAQ:MNRO)とプライベート・エクイティ(PE)が支援するニューヨーク州ミルウッドの Mavis Discount Tire だ。同アドバイザーはふさわしい買い手として、フィラデルフィアのペップ・ボーイズ・マニー・モー&ジャックの名前も挙げた。
カナダの ONCAP Management Partners と Penfund から2014年後半に投資を受け
た Mavis は、2015年の夏に、Somerset Tire Service を買収。記録された独立系タイヤ業者最大案件のひとつとなった。2016年に Monro は Clark Tire & Auto を買収し、26店舗のノースカロライナ事業と総合タイヤ店9店舗を持つ6つの小規模事業を獲得。これらの案件により Monroの年間売上高は4000万 US ドル増えた。
両社とも国内タイヤ小売りグループの模索を継続する意向で、チューンアップやオイル交
換といった補完的サービスを提供する業者に注目する可能性が高いだろう、とラスボーン氏は語った。
その他にタイヤ小売りの中小零細業者の買い手として、アリゾナに拠点を置く Discount
Tire といった大手グループなどが考えられる、と同アドバイザーは語った。タイヤ事業も展開する住友商事(TYO:8053)が2005年に11億 US ドルで買収したが、住友のタイヤ流通ブランドとは別途展開しているフロリダの TBC Corp もふさわしい買い手の1社だ、と付け加えた。
その一方、Discount Tire の昨年の成長の大半は同社ネットワークへの店舗追加による
もので、一方の TBC が主に重視していたのは「同社の各種小売りブランドの再編とアップグレード」だったと Tire Business が2016年にある記事の指摘している。

業界の評価額
タイヤの小売りサイドのマルチプルはこれまで相対的に堅調な水準にあり、スケールのあ
る企業は EBITDA の10~12倍で売却となる可能性がある、とラスボーン氏は示唆する。ペップボーイズ案件では、複数の報道が同社の評価額は EBITDA マルチプルで11.67倍としていた。
タイヤ領域における小規模な家族経営の小売り店の買収マルチプルは一般に知られて
いないが、このセクター・アドバイザーは EBITDA の5~7倍で獲得できると推定している。ラスボーン氏は EBITDA5~6倍と範囲を絞っているが、より大規模な家族経営グループのマルチプルはそれよりも高いかもしれないと付け加えた。
Monro が2013年にワシントン DC を拠点に10店舗を展開する Curry’s Auto Service買収した際、CEO の John Van Heel 氏は概算で、自身の会社は小規模な事業に EBITDA の約7~7.5倍を支払うことが多いと目算していた。
Mavis や Monro のような再編の中心的な存在の企業はすでに、強力なブランドネームを
持つため、ターゲットのメーカーとの関係にそれほど興味を示さない、と同アドバイザー。通常、このような企業はターゲットの強化を通じた地理的拡大により重点を置いて、「一段と洗練されたグループ」へと変貌を遂げる、と説明した。
それと同時に、これはプライベート・エクイティ(PE)にとってはこの領域で M&A 活動を強化する適切な時期だ、とラスボーン氏。HT Capital Advisors のレポートを引用し、PE グループは「多額の資金を使わずに眠らせている」とし、特に年間売上高が1億 US ドル以上の事業に対する投資活動が増えるだろう」と話した。
この領域で買収を実施した PE 会社のひとつが Carousel Capital だ。投資先グループの
Express Oil Change & Service Center が2013年に Tire Engineers を買収している。
多国籍グループは世界中でターゲット模索ターゲットは米国企業に限られているわけではない。今年すでに、日本のメーカーの住友ゴム工業(TYO:5110)が英国のタイヤ販売会社のMicheldever を2億1500万ポンド(2億6870万 US ドル)で買収している。2016年5月には、日本のブリヂストン(TYO:5108)がフランスの自動車サービス小売りの Speedy Franceを買収し、2015年にはフランスのメーカーのミシュラン(EPA:ML)はスコットランドの電子商取引小売り Blackcircles を5000万ポンドで獲得している。これらの大手は欧州か米国のどちらかで新たに国際的な小売り事業を買収する可能性がある、と2人は語った。2015年末に、世界大手のブリヂストンはペップボーイズ買収をほぼ決めたところで、Icahn Enterprises(アイカーン・エンタープライズ)に競り負けた。ブリヂストンが買収していれば同社のグローバルネットワークは800拠点に拡大していただろう。Icahn の根拠の大半は、先に買収した Auto Plus のボルトオン(既存事業の強化を目的とした買収)だった。
ラスボーン氏と同アドバイザーは販売業者を買収するメーカーにはメリットと課題があると意見を一致させた。ラスボーン氏は、メーカーは小売業者を買収することでサプライチェーンの支配力を高めるが、自身の顧客の一部と競争を始めることもあると強調した。同アドバイザーは、製造企業は、競合先の商品を販売するターゲットを最終的に買収する可能性があり、その販売を制限しようものなら、自社の EBITDA が損なわれかねない、と付け加えた。言いかえれば、小売り分野は全体的に見通しが立ちやすく、景気循環に左右されずに多額のキャッシュを生み出すということだ、と同アドバイザーは続けた。
他のタイヤ小売り買収から独禁法上の課題が生じる可能性は低い、と2人は意見を一致
させた。同アドバイザーは、独立系タイヤ小売り最大手の Discount Tires でさえも運営拠点は900にすぎず、これは市場全体のごく一部に過ぎない、と指摘した。

Lack of family succession plans could drive small tire retail shop
出典:Mergermarket Analysis (http://www.mergermarket.com)

関連レポート

関連レポートはまだありません。

M&A全般に関するお問い合わせ

ページ上部へ